「ーー!起きてよー」 叫ぶ様に、子どもの様に、駄々をこねられて、布団の上からぱかぱかとふってくる攻撃。ココって私の家で、私の部屋で、ついでに二階なんですけど、一体何処から侵入を、とか。 お前いくつだよとか、いつから勝手に名前で呼んでんですかとか。私は一応ツナ側のボンゴレの人間であるので、即ち私達は敵同士ですよねとか。言いたいことはそれこそ山ほどあってどこからつっこめば良いのか分からなくなった。ので、とりあえず。 「・・・後、10分だけ寝かせて下さい」 ゴロリと、反対に寝返りを打ったのが我が王子様、ベルのご機嫌を損ねたみたいで、いっそう低くなった声色で未だに名前を呼び続ける。ホントあとせめて5分で良いから静かにしてもらいたい。 「ー」 「・・・」 「なーなー」 「・・・」 「・・・・・・・・・」 ま、いいか。諦めの言葉を吐いたから、これでせめてあと5分はゆっくり眠れるのかもしれないと思ったら、いきなり顎を捕まれた。え!?と目を開けると目の前にベルがいて、その直後柔らかな感触が唇に。 「なっ・・・!」 飛び起きた私に満足気にうししと笑うベル。 「こないだ白雪姫っていうの読んだんだ。お姫様は王子様のキスで目覚めるっていうの」 やっぱり本当なんだろね。ほら、目覚めたじゃん?って。 「いや、そ、んな・・・私、お姫様とか、じゃ・・・」 寝惚けた頭で否定すれば再び唇が、今度はなだめる様に額にふってきた。 「いいじゃん、なってよ」 俺のお姫様に。続いて耳元で囁かれた。 |